2009年5月25日月曜日

選挙結果

19日に投票がおこなわれた選挙であるが、いつになっても回収が終わらず、21日の夜中にラジオにより現大統領の勝利が伝えられ、22日の昼にブランタイヤで就任式が行なわれた。

結果は予想通りであったがラジオが聞けない私は、22日の午後に情報を得ることができ、23日に新聞により確認することができた。新聞によるとDPP(現大統領の党)が114議席、MCP(初代大統領の党)が26議席、UDF(前大統領の党)が17議席を獲得したとのこと。私は選挙の投票結果や投票率が知りたく、記事を探したのだがどこにもないので、私の英語の先生に尋ねることにした。彼女からは「結局、最南端の19箱が回収場所に到着せず、大統領が予定していた就任式の22日に間に合わなかったが、明らかな大差であったので、その19箱を数えず発表に至ったので、投票結果はでていない。」といわれた。うそか本当かさっぱりわからないのだが、それでいいのだろうか。

また、選挙期間中に突然起こったMCPとUDFの連合が、選挙が終わると同時に解散し、前大統領(UDF)が現大統領(DPP)にエールを送り出したのである。新聞には、ハグをした二人の写真が掲載されていたのだが、それぞれを支持していた国民はこの風景をみてどう思うのだろうか。それにしても党のトップが、戦略があるにせよ、そんなにころころと立場を変えては、着いてくるものも着いてこなくなるのではと思ってしまった。

何はともあれ、暴動が起こらずに一安心。そして、これからもマラウイがよくなっていったらいいなーという私の思いは変わらない。

2009年5月23日土曜日

インフルエンザ

NHK Worldによりここマラウイでも日本のニュースを見ることができる。最近のトップニュースは、ほぼ毎日“新型インフルエンザ”についてである。水際対策によりがんばっていた日本もあっという間に感染者数世界第4位になってしまった。兵庫などでは、あれよあれよという間に感染者数が3桁となり、学校が休校、親の仕事にも影響、経済的な打撃が広がっている。私は毎日確実に高くなっていく感染者数をみて、日本の検出率の高さに変な関心を示してしまった。

なぜなら、マラウイではインフルエンザに罹っても新型か従来のものかの判断は不可ということであったからである。そのため、いつになっても新型インフルエンザの感染者数は0人。そうなると、WHOが示す世界の動向を読み取るのは難しい。
http://www.who.int/csr/don/h1n1_20090512_0600.jpg

さて、そんなマラウイでわたしたちにとられた対策とは、「インフルエンザHAワクチン予防接種の推奨」というものであった。従来の予防接種を受けることにより通常のインフルエンザに罹るリスクが低くなり、もし摂取後にインフルエンザ様症状がでた場合、他のインフルエンザが疑われ識別しやすくなる。というものである。大の注射嫌いの私は「これでいいのか」と思いつつも、今日、夫と一緒に予防接種を受けた。受けた箇所がまだ痛む。

マラウイに新型インフルエンザが本当に到来していないのか、しているのかはわからないが、このまま何事もなく冬を迎えられたらと思う。

2009年5月21日木曜日

複雑な日

今日、21日は日本では裁判員制度がスタートした。ニュースのインタビューではもし選出されたらという問いに対して、多くの方が「不安」を表したり、「欠席」の希望を述べたりしていた。昨夜までの私も彼らに同意していた。これまで裁判の傍聴に通っていたわけでもない私が、急に人を裁くことについて考えなければいけない立場に立たされても、正しい判断など到底できないと思ったからである。

それなのに私は、たった1日で考えを変えてしまったのである。きっかけは、昨日、偶然友人から借りた「なぜ君は絶望と闘えたのか~本村洋の3300日」著:門田隆将を拝読したことによる。ひとは問題に立ち向かうことよりも目を背けることのほうが楽なことをしっている。そしてその問題が自分から遠ければ遠いほど、後者を選ぶかもしれない。これまで、被害者の誰もがニュースで流れる事件が自分の身近に起こるなど思いもせずに、ある日突然被害者になってしまったのだと思う。本村さんもそのなかの一人であり、彼は被害者になってしまったことで、自分の受けた理不尽な法に対して、自分や家族のため、そして日本の将来のために立ち向かった。その行為に対して、私も日本人の一人としてお礼を述べたいと思う。

この本により、自分がどう考えるように至ったか、うまくこの場でまとめることはできないが、もし私が裁判員に選ばれた場合は出席しようという思いに変わった。そして、与えられた情況に対して真剣に、そしてお互いの将来について自分なりの考えを持たなければいけないと感じた。ひとは自分さえ幸せならばよいとはならないし、ひとりで生きているわけではないのだから、様々なひとやコミュニティー、社会について考える必要はあるだろう。

本書の中に掲載された加害者の手紙の中に「誰がゆるし、誰が私を裁くのか・・そんな人物はこの世にいないのだ。法廷の守護官たち・・裁判官、サツ、弁護士、検事たち、、。私を裁けるものは、この世におらず、、」という内容があった。確かに魂になった後、裁けるのは神様しかいないかもしれない。しかし、ひととして生きている間は、同じひとが裁くことで、社会が成り立っているのだと思った。

さて、話がここでまとまれば、私にとって複雑な日にはならなかった。しかし、今日の私は朝からとても複雑な心境だった。それは、私の家で雇っているドライバーについてである。

道路事情や運転マナーが劣悪なマラウイでは、多くの外国人がドライバーを雇って日々生活をしている。私の家では車が一台しかないこともあり、毎朝、ドライバーに夫をオフィスまで送ってもらった後、昼間は私が利用し、夕方またドライバーに車を彼のオフィスまで届けてもらっている。その夕方オフィスに届けるまでの間に、ドライバーが私たちの車を無断で私用に使っていたのである。

以前から少し怪しいところがあったため、今月からランダムに家からオフィスまでの走行距離をチェックしたところ、夫は毎夜オフィスから家まで走行距離7kmで帰宅してくるのだが、ドライバーが家からオフィスにいくまでの走行距離がバラバラであった。最初に問いただしたとき、「道が渋滞だったために違う道に変えた」と答えたため、「急いでオフィスに戻る必要はないから同じ道を使って」と注意した。しかしその後も不正は続き、月曜日の走行距離を示して、「同じ道を使ってといったのに、なぜ5kmオーバーしたの?」と聞いたところ、「大型トレーラーが道を塞いでいた」という。

疑いながら仕事を続けてもらうのはお互いにとってよくないので、水曜日の朝、どこの道をトレーラーが塞いでいたのか、どのように大回りをしたのか実際走ってもらった。しかし、大回りでオーバーしたのはたったの1km。残りの4kmはどこを走ったのか聞いても「わからない」の一点張り。一度は話を終え、その日の午後にもう一度聞いたが、それでもだんまり。仕方がないので今朝、夫が会社についてからもう一度話してもらった。そして受けた連絡は車を無断で私用したことを認めたとのこと。

会社から家に戻ってきたドライバーに対して私はどういう行動をとればいいのか、何が一番の解決策なのか、家の中で悩んでいた。というのが今日の出来事である。最終的に私がとった行動は、彼はクリスチャンで彼らなりの生き方があり、しかし日本人である私たちと一緒に働いているので、 私が納得することも大切だと思い、彼の通う教会に連れて行き、神父さんには悪いが神父さんの前で話し合わせてもらった。

どんな行動、どんな判断がベストかなんて誰もわからないけど、ひとがひとについて話し合い、相手を理解しようと努力すること、どうすれば問題の解決に近づくのか、話し合う手段は大切なことだと思った。そして、今日からスタートした裁判員制度は、ひとについて真剣に考え、真剣に向き合う機会を与えていることは確かだろう。制度自体も現在の決定がベストとは誰も思っていないだろうし、制度についての課題ができたらその都度話し合っていくのだろう。ちょっと堅くなってしまったが、すっきりしたので、今日もぐっすり眠ろう(-。-)y-゜゜゜

2009年5月19日火曜日

選挙日





選挙当日の私たちの生活は至ってのんびりである。というのは1日中自宅待機のため、塀の外で何が起こっているかわからない。暴動などが起きる場合に備え、ある程度の食糧や消耗品は数日前に準備し、そしていざという時に何を持って国外退避をするかというような心の準備もできている。


一応情報収集のために、ラジオをつけてみたが、現地語のチェワ語ではさっぱりであった。耳を澄ませて外の音を確認してみても、いつも以上に静かなようだ。選挙結果も気になるところだが、ここは明日の朝刊まで待つしかないかなと思い、久々に1日中家での生活を楽しむことにした♪


今日は朝から家庭菜園で野菜を収穫し、庭にテーブルを運びランチ。ちょっと優雅な気分に浸ってしまい、夫とジャズを聴きながらワインで乾杯をしてしまった。午後は、ずっと手をつけていなかった貝殻のキーホルダー作りをし、1ヶ月以上やっていなかった生け花で家の中を飾り、最後に“きなことあずきのシフォンケーキ”を作ってみた。気がつけばアッという間に夜。

1ヶ月以上前からこの日のために安全対策会議や、徒歩での外出禁止、食糧の備蓄と行なってきたが、とりあえず、選挙当日は平穏に終わった。写真は本日の作品の1部である(*^。^*)

2009年5月17日日曜日

選挙

今月19日、ここマラウイでは4年に一度の大統領選挙が控えている。選挙日は国民の祝日とするにも関わらず、今月第2週まで選挙日を変更する、しないとマラウイ政府がはっきりさせない状態であった。日本人の感覚からすると、ぎりぎりで選挙日を変更するなんていったら、ただでさえ少ない投票率がどうなってしまうんだと思ってしまうが、ここマラウイでは、来る日が来れば、当然投票しに行くのである。18歳以上に選挙権が与えられており、先月あたりからマラウイ人が数人集まれば、もっぱら話題は選挙の話へと流れていく。

私の住む首都のリロングェはマラウイの中部に位置し、ここでは与党であるDPP(シンボルカラー青)の現大統領の再選が優勢である。しかし、先週になり野党のUDF(シンボルカラー黄)とMCP(赤黒緑の混合色:マラウイの国旗に見立てている)が統合したため、野党側が盛り返してきた形になっている。私の見た限り中部でのDPPの優勢に変わりがないようにもみえるが、つい最近まで一番人口の多かった南部のブランタイヤなどでは、野党である前大統領の支持者が多いといわれており、やはり、蓋を開けて見なければわからないのだろうか。

さて、私の身近に話を変えてみると、周りのマラウイ人のほとんどは、現大統領の再選を望んでいる。日本人から政治の話をすることはタブーになっているのだが、彼らが余りにも自信を持って支持するものだから思わず、ひとりのマラウイ人に質問をしてしまった。「現大統領の再選を望んでいるけど、それは今の生活に満足しているということですか?」と。すると彼は、「国民は彼のリーダーシップに満足しているよ。」という答えが返ってきた。ううっ(-_-;)。痛いところを突かれた気がした。それは最近の日本のニュースでは民主党のトップが誰になるだの、誰が国のリーダーとしてふさわしいかと話題が溢れているが、国民をあっと言わすような“リーダーシップ”が欠けているなーと最近感じていたことだからである。やっぱり、国の代表には一目置くような“リーダーシップ”が欲しいなーと思ってしまったひとコマであった。

2009年5月13日水曜日

さらば、ダストレ!

毎週火曜日は、孤児院でのボランティア活動デー♪
昨年の2月より始めてかれこれ1年と3ヶ月、今日は私にとってちょっと特別な事が起こった。厳密にいうと今日ではなく、先週の土曜日ということになる。

なにかというと、私のもっともお気に入りの“ダストレ”が土曜日におばあちゃんのお迎えで家に帰ったという知らせを受けたのである。先に説明をさせてもらうと、マラウイでは身寄りがなくなった子どもだけが生活している施設が「孤児院」というわけではない。母親が亡くなり仕事をしなくてはならない父親が面倒をみることができなかったり、母親に子育ての能力がないので見るに見かねて近所の人が連れてきたり、と一時期だけ施設に預けられる場合もある。“ダストレ”もそんな子どもの一人だった。

私の初出勤日(?)、つまり約1年と3ヶ月前に、この孤児院に来て間もないという“ダストレ”が不安そうにベビーベットに座っていた。悲しみと不安を目一杯表現した彼の目が、本当に衝撃的で、この子の目に明るさが取り戻せるようがんばろうと思ったものだった。

最初は私に警戒していた彼も、毎週通うにつれ少しずつ心を開いてくれた。半年ほど前には、乳児室から次の幼児室(前期)に移った。私は通常乳児室のお世話をしているのだけど、1日のうち1時間ほど幼児とも遊んでいる。ダストレと目が合うといつも遠くからでも手を上にあげてヨチヨチ歩きで近づいてくれるので、私も両手一杯広げて迎えていた。自分の思い違いと思いつつも、ほぼ一緒にこの施設での初日を迎えた私たちは心が通じ合っていたと思っている。

当たり前だけど、事前の知らせがなにもなくあっけなくバイバイとなり、ちょっと寂しい1日だった。でも、おばあちゃんが迎えに来てくれたことは幸せなことだと思う。そして、この施設にはまだまだ80人ほどの乳幼児が毎日愛情に飢えているのである。

よし、また来週も来るから待っていてね。

2009年5月12日火曜日

スポーツジム

日曜日、4週間ぶりに夫とジムに行った。前回ランニングマシーンで5km走ったのだが、約1ヶ月さぼってしまい、今回は3.5kmでバテてしまった。毎回、柔軟と筋トレ、ランニングで1時間ほど費やすのだが、情けないことに、私たちがジムに行くとその1時間がその日のメインイベントになってしまう。

例えば、健康のために定期的にスポーツジムに行ったり、近所をジョギングしたりしている人は、出勤前や帰宅途中だったり、日常プラスαでこなせているのだと思う。それがまた私たちの両親も例外ではないのである。

私のお義母さんは、最近、朝のウォーキングを日課とし、その他にも太極拳やヨガも長年通っている。私のお義父さんは週末になると数十kmのジョギングにでかけ、時にはマラソン大会に参加する。先日も東京マラソンで完走したとの知らせが日本から届いた。両親ながら敬服せずにはいられない。

旦那様、私たちも両親を見習い、いつまでも若く、健康でいられるように頑張ろうね。

2009年5月5日火曜日

いってきましたZambia!

夫と二人で4泊5日のZambiaの旅に行ってきました。本来の旅の目的は事情により変更となり、今回は世界三大瀑布のひとつ“ビクトリアの滝”を訪ねました。ザンベジ川の中流にあるこの滝は、3月~4月の雨期を終えた今が最も水量が多いのです。

「観光するとき、上から下まで全て濡れるよ」と事前に情報を入手していた私たちはホテルで水着に着替え、いざ出発。入り口付近で霧が立ち込める道を見て、「歩いているうちに全部しめっちゃうのかもね」とのん気なことを言っていたのもつかの間、中間にさしかかった辺りにある橋では、どしゃぶりのスコール状態でした。通り過ぎる方たち数名に「You are right! (水着で正解だね)」としきりに言われたのが印象的でした。この滝の水量をいったい誰が想像できたでしょう。多くの人が普段着でびしょぬれ、中にはブリーフ1枚になってしまった人もいました(一応カッパのレンタルも有ります )

悲しいことにビニールで守っていたはずの一眼レフカメラがその後動かなくなってしまったので、前日のMicro Light(ハングライダーの翼にエンジンと座席をくっつけたような乗り物)に乗ったときの空からのビクトリアホールをお見せしたいと思います。

空からの景色もまた素晴らしいでしょ。でも、やっぱりお勧めは、この滝の水を肌で味わうことですね。