2009年10月20日火曜日

彼女の名前は“さ○”

今週、孤児院に新しい赤ちゃんが来た。名前は“さ○”。偶然、私の姪っ子と同じ名前である。シスターによると、彼女は母親を亡くし、父親が育てるのが困難でありこの施設に連れて来られたとのこと。栄養不良が進み、髪の毛の色素が抜けてしまい赤茶けている。下の歯が1本生えているところをみると8ヶ月くらいに思われるのだが、見た目は小さく5ヶ月程度である。そして、昨日のHIV検査の結果がポジティブであった。

専門書によると、母子感染により乳児がHIVに感染した場合は、ART(抗レトロウイルス治療)ができたとしても、通常の大人と異なりAIDSの発症や日和見感染のリスクが高く、長生きする可能性が少ないのである。しかも、彼女の免疫力は栄養不良により極めて低いものと思われる。

私の姪っ子はこの3月に生まれた。私がマラウイにいるため、まだ成長日記(ブログ)でしかお目見えしていない彼女は、常に両親に愛され、新しいおもちゃとじゃれている。私は、彼女のあどけない表情やしぐさが大好きで、ブログを見るのを楽しみにしている。

同じ時期に生まれ、同じ名前の二人。“運命を切り開くのは自分だ”という言葉があるが、これはある程度生きる力がついた人に使える言葉だなとつくづく思う。自分が一緒にいられる時間だけでも、この小さな彼女に幸せと人の温もりを感じてもらおう。

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