27日の朝5時半にマラウイの首都を出発し、7時20分、国境に到着した。ここまでの道のりはドライバーに依頼し、マイカーを使用したので楽勝である。そして国境のイミグレーションもガランとしており、あっさり通過。しかし、ここから先は長距離バスのバス停がある最初の町までタクシーをひろわなければならない。
そこで、国境で声をかけてきた両替商にMK(マラウイクワッチャ)をZK(ザンビアクワッチャ)に両替してもらった。事前に入手したレートは、MK1=ZK30ということであったので、言い値の×26から×28まであげてなんとか交渉成立。しかし、桁数の多いZKを利用し、悪巧みをしようとする両替商に私たちはうまく踊らされてしまった。
彼らは、最初に1桁少ない額を渡してきたので、それを指摘すると7枚渡したはずのお札を5枚返してきてチャラにしようとしたり、お釣りがないからとZKを少し多く渡してきて、計算式を変えて足りないMKを要求してきたり、私たちの頭を混乱させた。なんとか私は最初の交渉額を受け取ったのだが、よく見ると友人のお金が足りない、、。「あっ」と思ったときには、彼女の交渉した両替商が姿を消していた。私は自分が交渉した両替商に「仲間なんだからあなたが払って」といったが彼は白を切るし、私たちが交渉した場所が国境ギリギリのザンビア側だったため(これも彼らの手口のひとつと思われる)、一番近くにいたマラウイ警察官に相談しても「何もできない」といわれた。悔しいのでもう一度、私の両替商のところに行き少し脅してみた。デジカメを取り出し「とりあえずあなたの顔写真を撮っておく。」と言ったところ、彼はそれを拒み「OK、半分僕が負担するから、それで勘弁してよ」といって被害額の半分を彼女に渡した。「ん、、?」「ちょっと待ったーっ!なんであんたが被害額を知ってるのよ!」と友人がすかさず反応。両替商が自分からしっぽをだしてくれたおかげで、彼から無事被害額を返金してもらった。ふー(-。-)y
次のタクシー乗車は、声を掛けてきたドライバーに事前に入手した相場ZK50,000-前後を目安に、ZK45,000-で交渉成立、20分後にバス停に到着。と思ったら大型バスがバス停から去ろうとしているではないか!これを逃したら1-2時間は軽く待たされる。私たちは叫んでバスを止め、急いで飛び乗った。再び、ふー(-。-)y
そうして、一番の難関と思われていた長距離バスも無事に出発し(乗客が満員近くにならないと突然そのバスの出発がキャンセルになることもあるとか)、自分たちの幸運を喜んだのも、つかの間、添乗員が乗車賃の回収にきて思わずびっくり!私たちはレートの悪い国境での両替を少しにして、乗車前にバス停で両替をしようと計画したためにZKの手持ちが余りにも少なかった。友人は乗車賃のZK115,000を何とか払えたのだが、私はZK90,000しか持っていなかったのである。私はレートを計算してUS$21で支払えるか相談したのだが、添乗員はドル払いならUS$30だという。そんなわけがない。そんなの彼のポケットマネーになるのは目に見えており、あの手この手で交渉していたところ、乗車の確認ポイントになったらしく、新たに添乗員マネージャーが乗車してきた。乗客の切符を確認している彼に私が事情を説明すると、彼は「今回は荷物代のZK15,000を割引してあげるから、友人に返金するZK15,000のうちZK10,000をあなたが借りて、今自分が持っているZK90,000と一緒に支払しなさい。」といってくれたではないか。交渉してみるものだ。それにより無事切符も手にして一件落着。またまた、ふー(-。-)y
順調に進むバスの中で私たちは、当初の予定では夕方18時にルサカに着くと思っていたけど、このバスに乗れたおかげで16時には着きそうだと期待し始めていた。出発から1時間後、「ガツンッ!キキー」衝撃音とともに車体が大きく横揺れし、停車した。車体が揺れた瞬間、乗客から「神様!」という叫び声が聞こえ、バスが止まった後も私の心臓はバクバクしていた。なんと飛び出してきた自転車に乗った男性をそのバスがはねてしまったのである。生まれて初めての経験に心臓がバクバクしっぱなしだ。乗客が次から次におり始め、男性の元に向かった。私の目に意識のある男性が見えたため、少し動揺が収まったが、彼はどうやら足を骨折したらしい。バスに彼を寝かして次の町の警察と病院に向かった。そこでは、ドライバーが2時間半も警察に連れて行かれてしまったため、乗客はバスで待機となった(そんなバカな)。」
ザンビア人は待つことなどお手のものなのか、添乗員とともに待機の姿勢に入った。皆好き勝手に食糧を入手したり、トイレに行ったり、近くの者は乗り合いタクシーで去っていった。お金のない私たちは一房20円ばかりのバナナも我慢し、これからどうなるのかと不安であった。しかーし!停車してから1時間後、私たちのもとに救世主が現れた。友人が話しかけ仲良くなったインド人がUS$をZKにとても良いレート(私が先月使った銀行レートを採用、後に今月より良かったことが判明)で交換してくれ、その後に携帯電話も無料で貸してくれた。彼のおかげで私たちは、ルサカで待つ他の栄養士の友人にスムーズに会うことができた(彼とは偶然帰りのバスも一緒。彼はこの旅の救世主にまちがいない!)。
待機中に購入したバナナやオレンジ、ジュースを少しずつ消費し、夜の19時半、バスに乗車してから11時間半後、家を出発してから14時間後、無事友人の待つルサカに到着。いつ着くかわからなかったバスをルサカで待ち続けてくれた友人の笑顔が天使のように感じられた瞬間である。尚且つ彼女は、お腹を空かせた私たちをマラウイにはない“しゃぶしゃぶ食べ放題”に連れて行ってくれたのである。七転び八起き。人生いろいろあるけど、最後はしあわせが待っている(^_^)v
0 件のコメント:
コメントを投稿