2009年7月31日金曜日

The Warm Heart of Africa

この国のキャッチフレーズはタイトルに示した「アフリカの暖かい心」。その言葉のとおり、マラウイ人は温厚でフレンドリーな性格の人が多い。少し遠慮深いところなどは、日本人と似ているなと思う。また、西アフリカのように肌の色が完全に真っ黒ではなく、またエチオピアのように手足が長くスラッとした体系でもない。全体的に“ずんぐりむっくりした”その容姿からも愛嬌が感じられるのである(ほめ言葉(^_-)-☆)。

さて、そんなマラウイに住み1年と7ヶ月。これまでに心に残ったThe Warm Heart Peopleを書き残しておこうと思う。

*ミニバスの中で
ミニバス(乗り合いタクシー:ワゴン車)の中には、運転手さんの他に、運賃を集める添乗員さんがいる。私が一人旅をしていたとき(チョロからマクワサへ)のことである。ミニバスの一番後ろの席に座っていた私は、私の前に座っていた乗客を介して、ドアのすぐ隣に座っている添乗員さんに運賃を払おうとMK500を渡し、MK100をお釣りとして受け取った。

するとその私の前に座っていた乗客の男性は「どこまでいくの?」「マクワサだったらMK50お釣りが足りないね」といい、添乗員さんにもうMK50を請求して私に渡してくれたのである。

な~んて親切なマラウイ人(ToT)/~~~

マラウイのミニバスはタクシーとは違い、高額を吹っ掛けてくることはないが、やはり外国人にはほんの少し上乗せした値段を請求してくることもある。そんなときは、きっと周りの人は見て見ぬ振りだろうと思っていたので、とっさの彼の行動には感動した。

*ガードマン
私の住む2階建ての家はアパートのような構造で、敷地内に12件の家がある。ここでは、大家さんがセキュリティー会社に依頼しているガードマンが昼間は1人、夜間は2人+ドーベルマン1匹が24時間いつでも、私たちの安全を守ってくれている(はずである)。

そのガードマンの中のひとりに、私がここに住んでからずっと居て、一番信頼できるお気に入りの人がいた。あるときは、お手伝いさんやドライバーさんも含め、皆で一緒にランチをとったり、風邪を引いていたときはホッカイロをあげたりと仲良くさせてもらっていた。それが突然の異動により、ぱたっと会えなくなってしまった(ToT)/~~~

あー残念と思っていたら、ある日の夕方、誰かが私の家をノックしている。誰かと思いのぞいてみると、あのお気に入りのガードマンが目の前にいるではないか。私がドアを開け「久しぶり、どうしたの?」と尋ねると、彼は「突然の異動であいさつができなかったから、今出勤に向かう会社の車を少しの間待っていてもらい、マダムにあいさつにきた。」と言う。彼はわざわざ許可をとり、私の家まで訪ねてくれたのである。

心がぽっと温かくなる出来事であった♪

*グレイさん(我が家のお手伝いさん)
この国の農民は、とうもろこしの収穫時期となる4月から体重が増加し、新年を迎えると食料不足により体重が減少するといわれている。とうもろこしの収穫までもう少しとなる3月は、多くのマラウイ人が昨シーズンの蓄えが底をつき、家での食料が不足している。

そんな大変な時期がもうすぐ終わろうとする3月下旬、我が家の食糧庫や冷蔵庫に食べ物が溢れている状況を知っているにも関わらず、グレイさんは昨年に引き続き今年も初収穫物のとうもろこしとオクラを私たちにプレゼントしてくれたのである。前日に獲ったフレッシュなとうもろこしを夫と私はありがた~くいただいた。


以上が、私のベスト3である。これからも、温かい出会いがありますように♪

2009年7月26日日曜日

安眠Goods(-。-)y-゜゜゜


マラウイでは、一時和らいだと思っていた寒さがまたぶり返してきた。やっぱり、8月上旬までは油断できないようである。私は冷え性なので、日本にいた頃、冬になると電気あんかや電気毛布等を使っていた。電化製品は変に身体の水分を奪うようで、朝起きたときに喉が乾燥してしまう。

さて、私がこの国で覚えた寒さ対策は、写真のペットボトル。夜、寝る前にお湯を入れて湯たんぽ代わりにしている。寝付くまでお布団の中を程よく温めてくれてとても心地がいい。

寒いときにお試しあれ!

2009年7月24日金曜日

石を産んだ女性

7月14日(火)の新聞THE NATIONのトップ記事が「ムランジェの女性が石を産んだ」というものだった。マラウイはこんな内容が新聞のトップを飾れるのである。

さて内容は、週末に陣痛が始まった女性(20)は、伝統的産婆さんの勧めにより、県病院に連れて行かれた。そして、そこの医師が取り上げたのは、なんと300gの石のような物体であった。

彼女は以前にも同じ経験をしている。そして今回、彼女が妊娠したときの伯父の言葉が波紋を呼んだのである。「彼女は石を産む」と。村長はこれを「黒魔術」として、その伯父を逮捕しようとし、夫と夫の母親は離婚を望むという。

「そんなアホな(゜o゜)。誰か調べてあげて」というのが、私の率直な感想であった。すると、今度は7月22日(水)の新聞に「石の子ども今日検査へ」という記事が出ていた。医師の仮説としては、子宮内の腫瘍か、石灰物の塊ではとのこと。なにはともあれ、検査をしてもらえることはよかった。よかった。でもそうなると気になるのは検査結果。次の日も新聞を買うことにした。

7月23日(木)。検査の結果、石はただの自然物であった。つまり、外部にある石を故意に入れたか、そう見せかけたのか。出産までの過程はわからないが、自然界に存在するただの「石」だったのである。まあ、いろいろな想像はできるが、検査結果に納得するのが日本人。

しかし、マラウイ人はさあ大変。新聞にはインタビューを受けた人たちのコメントがあり、「あれは黒魔術だと信じている」というし、夫の職場の人やゴルフのキャディーまでもが、「当たり前じゃないか、あれは黒魔術だ」というではないか。

マラウイでは、黒魔術は実在するそうである。。。

2009年7月21日火曜日

美容院体験リポート(^_^)/

今日はマラウイでの美容院初体験の日。これまでは、半年毎の日本帰国時に済ませていたのだが、年末から7ヶ月もほったらかしていた。そこで、マラウイ在住歴の長い友人にすすめられたCross Road Hotel内の美容院へいった。見た感じはとてもおしゃれでGood!事前にリサーチしたヘアースタイルをどきどきしながらオーダーしてみたが、すんなりOKシャンプー台へと移動した。

ホットシャワーが故障中^_^;とのことで、お湯をどこからか運んでくる。その待ち時間に、目の前に座ってパーマの髪を温めていた人の機器が終了の合図をした。すると、彼女は機器をはずし、カバーやカーラーを取り始めた「げげっ、ここはセルフサービスか!?」と思いどきどきしながら動向を観察した。そして、洋服カバーをはずしたところで、ホッと一安心。なーんだ、店員さんか。っておい\(゜o゜)。彼女は、制服を着たままパーマをし、そのまま仕事に戻りました^_^;

さて、前髪を短く切られた私は、ここまでの過程が順調とは言えないもののパーマに突入した。目、鼻、喉にパーマ液がむせ返る。そして、昔日本でもみたことのあるヘルメットのような保温機に頭が納められた。風が外に向かって流れるので深く息をすると髪につけたパーマ液でむせるし、何しろ音がうるさい。日本も両親が私くらいの時に、おしゃれを楽しもうとパーマをかけた場合、こんな気分だったのではなかろうか、とここでの苦労も体験として楽しむことができた。

その後、熱さで温度を変えてもらったり、熱かったからと水シャワーで髪を洗われたりしながら、鏡の前に座らされた私はびっくり!なんだこのチリチリ頭は§*_*§しかも、店員さんは私に向かってこう言うではないか「このままがいい?それとも持ってきた写真のようにしたい?」。私は即行「オーダーした髪型で」といったが、当たり前だろう!でも、きっとこれが異文化なのである。たぶん店員さんはこっちの方がいけてるぞと思い、親切心で勧めてくれたのかもしれない。

そんなこんなで、なんとか持ってきた写真に近づけてもらい、本日の体験レポートは終了する。そうそう、値段はカットMK2200にパーマMK9000(合計1万円くらい)。ちなみに夫の行ったことのある中国人の床屋はMK1000。うちのドライバーさんの床屋はMK50。ということで、私は心の中で夫に謝るのであった。

2009年7月20日月曜日

Nkhotakotaの旅

久々の夫の休日、しかも3連休♪ということで、夫とふたりで旅をした。場所は、リロングェから車で4時間ほどのコタコタ、湖畔に面したリゾート地である。宿を前日に決めるなど、情報収集をあまりせずに当日を迎えてしまったため、行ってからその広さに気づく羽目となった(+o+)。今回の主な訪問場所であるコタコタのPottery(陶器製作所)とゴルフ場は、車で1時間以上も離れていたのである。

コタコタまでの道はカーブが多く、しかも丘を上ったり、下ったりの繰り返し。安全のためにゆっくりとドライブし、音楽や広大な景色を楽しんだ。道中の景色は、高い建物や木々が少なく視界がとても開けている。丘の上にたどり着いたときは、360度空を眺めることができ、とても気持ちがいい(~o~)

さて、そんなわけで1日目。あいにくの曇り空ではあったが、取りあえずハーフだけでも、とゴルフをした。このゴルフ場(Kasasa Club)、9ホールしかないものの、リロングェよりもグリーンが青々としており、バンカーもサラサラの砂地である。それが、たったの9ホールMK200(約150円)である。しかもキャディーフィーがなく、キャディーさんへのチップのみ。どうやって維持管理をしているのか不思議だ。ここは世界一安いゴルフ場ではないだろうか。

そして、その日の夕方にPottery Lodgeに戻った。部屋の数メートル先は、もう湖である。風が強く、海と同じような波の音を聞きながら、気持ちよく眠りにつくことができた☆☆☆

2日目、遅い朝食の後、陶器の絵付けをした。まず、好きな陶器を選ぶ。夫はミルク入れ、私はバター容器を選んだ。まず、Greaseという白い液に陶器を浸して乾かす。次に好きな色を選択し、絵付けスタートである。一度塗ってしまうと修正が利かないので、一発勝負!なかなか頭で描くようには筆が動いてくれない。そういえば、筆を手に持つのはどのくらいぶりだろうか。。。思い出せもしない(-_-)

できあがった作品は、翌日に直接受け取るか、リロングェの契約店などで受け取る(有料)ことができる。私たちは、翌日の昼に受け取ることにし、2日目の宿、Kasasa Clubに戻った。

さて、最終日。起きたらもう目の前はゴルフ場\(^o^)/すばらしい!昔、友人らとスキー場のゲレンデ内の宿に泊まったことを思い出した。今日は18ホール分を回った。丘が多く良い運動である。そして一昨日はわからなかったが、湖が遠くに広がっていた。ここはまさにリゾート地!湖から吹く風が強く、ボールのコントロールは難しいが、気持ちよくPlayできた。

帰路は、途中で私たちの作品を取りにいたり、道で野菜や焼きとうもころしを買ったりしながら、無事我が家に到着。楽しい3日間であった♪

2009年7月16日木曜日

バイタミール工場見学

私の活動するNGOが運営するバイタミール(栄養強化ポリッジ:おかゆ)保管倉庫を一度見ておきたいとBossに相談したところ、快く了解をしていただいたので、もう一人のボランティアの方と一緒に見学に行った。

場所は、Lilongwe中心から車で40分ほど離れたところ、たくさんのバイタミールが製造順にきれいに保管されていた。そして、私たちが説明を受けている際にタイミングよく、新たなバイタミールが運ばれてきた。驚いたことに、20kgもの袋を女性がトラックの荷台から降ろしていた。「そうだっ。この国では、重たい水汲みや薪運びなども、老若男女問わずに行なわれているんだ。」と、この光景を見てあらためて思うのであった。

さて、保管倉庫の見学を終えた私たちは、ラッキーなことに近くにあるバイタミール製造工場まで連れて行ってもらえたのである。

そこでは、主な原料となるとうもろこしと大豆がバイタミールになるまでの工程をみることができた。まず、細かい埃を取り除き、ローストされた後、大きなゴミや不良な粒が人の手によりはじかれる。次に、計量されたとうもろこしと大豆が4:1の割合で機械によりミックスされ、その後粉状にされる。最後に、その粉とビタミン・ミネラルが特殊な技法により粉にされたものを定量ずつミックスし、パック詰めされるのである。

この工場では、自社による品質管理(主に水分量の測定)と定期的にMalawi Bureau of Standards(MBS:マラウイ品質管理局)による成分チェック・衛生チェックが行なわれている。しかもMBSの検査は隔週で行なわれているらしい。マラウイでは自国で製造されているものが少ないから、そのような頻度でできるのだな、とちょっとひねくれた見方をしてしまった。そして、バイタミールに関していえば、NGOで活動している私としては、品質管理をしていただいていることで安心して推奨できるので、とても有難いことである。

♪帰ってきた青春♯

私は中学2年生のとき、ユニコーンに一目ぼれし、解散までの数年間、熱中することになった。ユニコーンは私の青春の代名詞である。その証拠に、成人式の実行委員会になったときは、自ら音楽を担当し、青春の思い出として成人式でユニコーンの代表曲のひとつである“大迷惑”を流した(ユニコーンを知っている人は、なぜ“すばらしい日々”ではないんだ!と思うかもしれない)。

さて、そのユニコーン、今年に入ってまさかの“復活”。なんと16年ぶりに再結成されたのである。しかも、解散前に脱退してしまったリーダーの川西さんまで復活しているではないか。嬉しくって、早速アマゾンから直接CDを取り寄せた。

そして、最近は復活ライブのDVDが販売されたのだが、主婦の私は悩んだ末、帰国するまで我慢することにした。それが、昨夜夫がユニコーンのDVDを手に出張から帰宅したではないか!なんと、ブランタイヤに住む職場の方もユニコーンの大ファンで取り寄せた DVDを私に貸してくれたのである。

昨夜から、我が家はユニコーンのライブ祭りである♪

2009年7月14日火曜日

Japanese News

今朝は新聞を開いてびっくり\(-o-)/

マラウイの新聞“THE NATION”で日本の首相を拝めるとは思いませんでした。マラウイで外国のトップといえば、やっぱりオバマ大統領ですね。ほぼ毎週のように記事をみることができます。麻生さんが新しい首相に決まったときでさえ、新聞にのっていなかったのに、衆議院の解散についてでるとは、なんとも、、。
まっ取り合えず、記念として写真に収めておきました(上の記事には北朝鮮の金正日が、、、)

2009年7月13日月曜日

アルコール革命

日本では、4大酒企業のうちの2つ、キリンとサントリーの統合に向けた話し合いが話題となっている。経済に疎い私の心のなかでは、明治に創業してから使われているキリンのシンボルマークが消えて欲しくないなという思いと、世界に通用する企業となったら、海外で日本のビールが飲める機会が増えるかもという思いが交錯するのみである。

さて、私たちがマラウイで普段口にするお酒は、主に外国産では南アフリカのワイン、そして国内産ではブランタイヤに工場を持つデンマークの“カールスバーグ”のビールとなる。ビールの種類は豊富だが、私はもっぱら「グリーン」を愛飲している(アルコール度数4.7%)。333mlでケースだと1本約MK80、レストランでもMK200(約150円)前後で飲める。この国の酒税は安く、お酒はお手ごろ価格で購入できる。

ところが、そうはいっても安いと感じるのは自国と比べている日本人だからだろう。マラウイ人の多くにとって、ビールは手軽に購入できるものではない。そこで、地元の人が飲むアルコールは、マラウイ版の“どぶろく”がメインとなり、材料はミレット、とうもろし、サトウキビなどとイーストが使われている。中でも国から認可されているどぶろくは、工場生産された“チブク”というもので、赤青白の縞模様が入った牛乳パックのような容器で売られている。値段は1リットルMK70。タダなら飲むけど、お金を払って飲みたくない程度の味である。このシンボルカラーは目に着きやすいので、建物がこの3色に塗られていれば、すぐにそこが“チブクバー”であることが判断できる。

その他によく飲まれているのは、蒸留酒である。認可されている“マラウイジン”などは、ちょっとしたお土産として重宝されている。しかし、地元で飲まれているのは未認可の“カチャーソ”と呼ばれるもの。今回は、そのカチャーソ作りの現場に足を踏み入れた。

酒造りは、小さな小屋の中でおこなわれている。土器のような瓶にとうもろこしを搗精したときにでるカスと砂糖、イーストを入れ、寝かして置く。発酵した後は、それにふたをし、上部にはパイプを通す。瓶を火にかけると中で蒸発したアルコールがパイプに流れる、そこでパイプを冷やして、蒸発した液体を容器に収めるといった具合である。なかなか面白いシステムであった。

試飲させてもらうと思ったよりもすっきりとしていたが、エタノールのような感覚もあった。ちょっと悪酔いしそうな味なので、そうたくさん飲み続けないほうが賢明であろう。

2009年7月12日日曜日

日本人がプロデュースするNew屋台 in Mzimba

ムジンバの友人らが以前から企画していた“ムジンバに名産を作ろう!”という計画に、私も首都から飛び入り参加した。この企画の背景には、マラウイではどこにいっても屋台ではフライドポテトや肉が売られ、それも何件も同じ店が連なっていることや、ムジンバに名産がないことなどがある。そして今回の目的は、ムジンバで名産になるような新しい商品を考案し、しかもそれがマラウイ人に受け入れてもらえるかを実際に販売することで市場調査をしてしまおう。というものであった。

私がムジンバに到着した日の夜、今回実行する6人(1歳の赤ちゃん1人含む)で話し合いをし、以下の商品を販売することに決めた。
1. Nyama ya soya(おからを使った揚げスナックで“大豆の肉”という意味)
2. キャラメルポップコーン
3. ピリピリグランドナッツ(唐辛子味の落花生)
4. キャロット“マンダシ”(マラウイの揚げドーナッツ)
5. お好み焼き
6. 干し芋
7. 豆乳ミルクティー

私が提案したものは、4番である。グアテマラにいたときに人参を卸したものと人参の葉を刻んだものを加えたビタミンAの豊富な蒸しパンを作り、好評だったことと、以前友人が人参入りドーナツを食べさせてもらい美味しかったことからカラフルに仕上がるマンダシは受け入れられるだろうと考えた。値段は1つMK20(約15円)で、現在売られているシンプルなものと同じ大きさで価格を倍に設定した。

前日は、事前に袋詰めまでできるキャラメルポップコーンや唐辛子落花生を作ったり、大豆を煮出して豆乳を作ったり、マンダシの試作を作ったりと風呂にも入らず、夜の1時まで作業を行っていた(風呂に入らなかったのは、ただ昼の断水の影響で水道から泥水しか出ず、貯め水は作業用に回していたからである)。

当日は、バス発着所入り口にあるレンタルした屋台の前に9時集合!日本人が普段雇っているマラウイ人ふたりにも協力を仰ぎ、みなそれぞれの作業に取り掛かった。私も集合したと同時に着いた長距離バスの窓に向かって、ポップコーンと落花生の販売を開始した。半分は「アズング(外国人:主に白人)が何かやってるぞ」という興味本位で買ってくれたが、食べた後に感想を聞くと、甘いポップコーンが受け入れられない人も中にはいたが、大概の人が「美味しい」と評価してくれた。ちなみにポップコーンも通常売られている味なしのものと同じ量で2倍の価格(MK20)に設定した。

最終的に、一番好評だったものは、お好み焼き(塩味)である。なんと70枚以上も売れた。ボリュームがあり価格はフライドポテトと同じMK50だったので、いつもランチにフライドポテトを買う人が試したようであった。そして一番利益の出たものがNyama ya soya、しかしそれを作る過程でできる豆乳を使ったミルクティーが売れなかったので、豆乳を使った売れる商品が考案されれば、無駄なく利益の高いセットができあがることがわかった。

私の考案したマンダシは揚げるそばから売れていったものの、利益はまさかの“マイナス”。売れる大きさにすると数が取れず、途中で「やばい(*_*;」とレシピを変更した。合計3種類のマンダシを販売し、2種類目、3種類目と改善するにつれ、利益が上がり、ほっと一安心(-。-)。改善策は協力者のマラウイ人に教えてもらい、ベーキングパウダーをドライイーストに変えることで、発酵により体積を増やし、水の量も増やしてとろとろにし、手で形を作るのではなく、お玉で油の中に流しいれた。

この日の収益は一人当たりMK500。もし私たちが外国人でなかったら、売り上げは半分のMK250くらいであったと思われる。ちなみに政府の1日の最低賃金はMK200。商売の難しさを学んだと同時に、売れる商品をプロデュースすることへの手ごたえも得ることができ、とても面白い体験であった。

尚、得た収益は、今回の日本人の一人が活動するNGOでの活動資金として寄付した。

2009年7月10日金曜日

糖尿病講座in Mzimba

現在、多くの途上国が抱える健康・医療問題のひとつとして、感染症(マラリヤ・HIV等)や非感染症(栄養失調症等)が克服されぬうちに、慢性非感染症(糖尿病等)が急増していることが挙げられている(WHO:1992)。そしてここマラウイもどうやら例外ではないらしい。

今日は、ムジンバ市立病院でおこなわれた糖尿病講座に参加させてもらった。私の生活圏内には糖尿病を抱えているマラウイ人の知り合いはいないのだが、30名ほどの参加者に会い、やっぱりいるところにはいるんだなといった感想である。患者さんは採血による臨床検査を終えた後、講習会用の部屋を訪れる。そこで私は、身体測定とBMI(Body Mass Index)の測定をお手伝いさせてもらったが、BMI30以上の患者さんの多いこと。

採血のために朝食を抜かしている患者さんたちは、空腹で最後の人を待ちたくないらしく「早くはじめてくれ!」とブーイング。ある程度の人が集まったところで、私の友人らは糖尿病講座をはじめた。内容は、栄養士さんが食事を摂ることによる血糖値の変動システムについて説明し、作業療法士さんがインシュリンの効果を上げる運動についての説明をしていた。

一番患者さんの反応が多かったものは、隠れた砂糖の摂取に対する注意事項である。マラウイ人はコーラや砂糖がたっぷり入った紅茶、またはクッキーや揚げドーナツなどが大好きである。しかし糖尿病患者である彼らには、これらの大量摂取は問題となる。しかし、止められない彼らはすごい勢いであれならどうだ、これならどうだといった具合にどこまで自分が摂取できるのか、栄養士さんに質問攻めであった。参加者がこんなに積極的になる講習会は珍しいかもしれない。私は、食べることに対してだと、皆こんなに一生懸命になれるんだなと、変に感心してしまった(^_^;)

そして講習会の最後には、栄養士さんが用意した食事が提供される。主食は秤を使って適正量が配られる。本日のメニューは、ウガリシマ(搗精されていないとうもころしのシマ:米でいう玄米)、牛肉と豆の炒め煮、サラダ(通常マラウイ人は食さない)とどれも食物繊維が豊富で空腹である患者さんの急激な血糖値の上昇を抑え、満腹感が得られる内容であった(写真はあまったのを私がランチとしていただいたので、サラダが少なくなっている)。ちなみに提供された飲み物は“水”、重要である!

2009年7月9日木曜日

焼きとうもろこしの食文化

本日の私の昼食は、長距離バスの中から購入した焼きとうもろこし1本MK20(約15円)である。なぜ長距離バスかというと、昨日から夫が8日間の出張となり不在のため、首都から北へ4時間半の友人宅を訪問することにしたからである。夫の仕事中に遊びに行き、ごめんなさいm(_ _)m。といいたいところだが、私もただの遊びではないといいわけをしてしまおう。

今回の旅の目的は、明日友人らが開催する糖尿病講座に出席させてもらうことと、翌日は市場調査を兼ねて、私たち日本人がプロデュースする商品を屋台で販売することである。これらについては、次の機会に記述するとして、ここからは主題について話を進めていく。

さて、私はこれまで日本を含めて4カ国の焼きとうもろこしを食べてきた。日本はいうまでもないが、醤油をつけながら炭火で焼いたもの。他の国でも炭火で焼くが、グアテマラでは、最後にマヨネーズ、ケチャップ、チリソースがお好みで塗られる(これもハマルと癖になる)。そしてホンデュラスでは、最後にマーガリンを塗っていた。どの国のものもおいしくいただいたが、私の一番のお気に入りは、ここマラウイの素朴な焼きとうもろこしである。

説明すると、使用されるとうもころしは、主食に使われるとうもろこしの乾燥前のもので、日本でよく見られるスイートコーンとは異なり、甘みが少なく、硬めである。それをただ炭火で焼くだけがマラウイ風。まったく味付けをしないために、炭火の香ばしい匂いを純粋に楽しむことができる。そして硬いために、一生懸命に噛まなければいけないが、その噛む行程により口の中で甘味が増していくのを感じることができる。村を訪問したときにいただいたものは、皮をむかずにそのまま火に放り込んだものであった。取り出して、焦げた皮をむくと程よく焦げ目のついたホクホクの焼きとうもころしがかおをだす。小ぶりであったがとてもおいしかった。

最後に日本人向けの注意事項を伝えておく。おいしいからといって一度に2本も食べないほうがよい。2本食べようものなら途中でアゴが疲れてしまい、最後まで食べるのは難しいだろう。

2009年7月8日水曜日

日本食材

発展途上国といっても、大概数軒の日本食レストランがあったり、日本食材が購入できるお店があったりするものである。残念ながらここマラウイでは、日本食レストランは皆無だ。加えて日本食を作るための材料を購入できるお店が数軒あるものの、ある中華食材店では、オープンしたばかりだというのにすべての商品の賞味期限が切れているとのうわさを聞き、怖くて一度も足を踏み入れたことがない。フレンドリーな店長のいる中華食材店もあるが、残念ながらそこの商品の賞味期限も大概過ぎている。私が唯一頼っているのはジンバブエ人の経営するお店、通称ジンバショップである。

この店は南アフリカから定期的に商品を入荷している。そして、嬉しいことにリクエストした物を入荷してくれることもある。数ヶ月前、友人が何度と“キューピーマヨネーズ”をリクエストし、入荷してもらったので、それが人気商品であることを示そうと買い物に行く度に購入していた。私も「よっし、協力するか」と1本買ったのだが、MK1500/500gと値段がはるため(約1000円)、それ1本きりである。というか、二人家族なのでまだ終わっていない。

そして高いのはもちろんマヨネーズだけではない。もち米、海苔、わさび、ゴマ油、筍の水煮etc.いろいろ購入できるのは有難いが、なかなかの値である。加えて入荷頻度が少ないため、例えば味噌が3ヶ月入荷されなかったときもある。ということで、日本食材は主に日本へ帰国したときに揃えるようにしている。また友人と協力し合う。例えばもうすぐ帰国する方と物々交換のようなものをしたり、取りあえず借りて置き、帰国したときに新しいものを購入して返したり、といった具合である。このような相互扶助は、日本から遠く離れたマラウイだから経験できるのか、日本人の温かさが身にしみる機会となる(^。^).。o○

さて、そんなことをいっても日本食の味の決め手となる“醤油”。液体のため日本から持ってくるのも大変であり、消費量も多いのでやっぱり現地調達。前回、日本から頑張ってもってきた在庫がとうとう切れてしまい、本日ジンバショップで購入したのだが、「高~い\(◎o◎)/!」。昨年MK1850/1.6ℓだったものが、MK2950まで上がっていた。中国産の醤油を買えば安上がりだが、マラウイで日本食を食べるならやっぱり“キッコーマン醤油”かな~。

2009年7月4日土曜日

有機農業 In Malawi


今日は、農業に興味のある人が集まったサークル、農業分科会が首都から1時間ほど離れた有機農場を見学するとのことなので夫と二人でおじゃまさせてもらった。ちなみにここの見学料はMK300、そしてここで採れた食材を使ったランチが+MK300で楽しむことができる(どのおかずもとても美味であった♪)。

そこは、マラウイ人の経営する農場としては、これまでみたことのないほどに整備され、農場というよりはひとつの“施設”のように感じられた。10haの土地には、20cmほどの灌漑が迷路のように張り巡らされており、水が隅々までいきわたるように計算されていた。なんでもこれを設計した創設者は、農業に関するドクターを持っている素晴らしい方だったらしい、その方が亡くなられた現在は、息子さんがりっぱに後を引き継いでいる。それが、毎年雨期を経験しているにも関わらず、復活するこの灌漑となっているのだろう。この深さも幅も最小限に抑えられた灌漑、少しずつ傾斜していなくては、すぐに水は違う方向に流れてしまいそうである。今回、見学が始まったと同時に水路が開けられ、少しずつ確実に進んでいく水に、私は何度も感動してしまった。

到着後、まず私たちは有機農法についての説明を受け、ランチの後に、2時間ほど歩きながら各農地の説明を受けた。途中、薬草やにんにくを潰して、水に溶かして使う農薬(主な効用は虫除け)の作り方から使用までの一連の流れをデモンストレーションしてもらった。写真はレタスと唐辛子にはたきの様なスティックを使って農薬を振りかけている様子である(彼の背後にはズッキーニ畑が広がっていた♪)。

 最後に今回心残りだったことは、見学後、「この有機野菜を買えないか」とたずねたところ、「畑に戻り、欲しい野菜を取りに行かないといけない」と言われたことである。徒歩2時間かけての見学で疲れていた上に、これからまた時間をかけてしまっては団体行動を乱すことになってしまうので諦めざるを得なかった。見学者に購入してもらう野菜を用意してないなんて、欲がないのか、マーケティング(宣伝も含めて)が足りないのか、日本では余り考えられないことで、「実に惜しい(>_<)!」の一言である。

2009年7月3日金曜日

マラウイエイズ学会(本題)


最近、厚生労働省が日本における昨年のHIV感染者と新たなAIDS患者が過去最高になったことを発表した。世界の国々がHIV/AIDS撲滅のためにがんばっている中、悲しいことに日本は感染者数が増加している数少ない国のひとつとなっている。

マラウイでは、どこの地域も盛んにHIV/AIDS撲滅に向けた啓蒙活動が行なわれている。その実績としては、15‐24歳(全体の50%がこの年齢の範囲)のHIV罹患率が2003年に18.3%だったものが、2007年に12.3%に減少したという報告がある。またART(Anti-Retroviral Treatment:抗レトロウイルス治療)を受けている15歳以上の患者が2003年に2,880名だったものが、2007年には108,948名まで増加している。

これらの実績に貢献してきた政府やNGOなどが、この学会の中で、これまでの活動紹介や調査の発表をしたと言えば、興味深い内容であったことを理解していただけると思う。私は、マラウイでボランティアをするまで栄養士としてHIV/AIDSの方たちと関わったことがなかったため、この学会は情報収集として大いに役立った。

また、発表後の質疑応答も熱心な視聴者により、面白かった。例えば、ひとりの発表者がTBA(Traditional Birth Attendants:伝統産婆さん)に母子感染予防の役割を担ってもらうための教育や教材の提供について活動報告を終えると、視聴者の中のクリニックスタッフの一人が「私たちは家庭でのお産から、クリニックでお産をするように促している(つまり、その活動は方針と反している)」と意見を述べたかと思うと、その発表者は、クリニックの受け入れ態勢が整っていないことの問題点、例えば部屋やベッドが不足し、廊下に地かに座って待たされている妊婦の現状等を指摘する。この様にいろいろな視点からの意見により、私は現状を知ることができた。

その他に私が気になったものは、政府の方針として、地域で選ばれたボランティアに家庭訪問をさせてその場でエイズ簡易検査を促す活動があった。これは、政府系クリニックで無料でエイズ簡易検査ができるにも関わらず、受診者数が増加しないことへの対策である。私はエイズの診断は、マラリヤや風邪の診断とは違いもっとセンシティブな問題であると考えるので、果たしてそのような重要な役割を地域のボランティアに担わせていいのだろうかと疑問に思ってしまった。このようなボランティアの役割については、ザンビアなどでも物議を醸し出しているとのことなので、もっと調べてみようと思った。

この2日間の学会は、HIV/AIDSの方たちのために栄養士として貢献できることは何か、これからも勉強していきたいという意欲が湧く機会となった。

マラウイエイズ学会(序)


7月2,3日の2日間、NAC(National AIDS Commission)主催の“National HIV and AIDS Research and Best Practices Dissemination Conference”に参加した。数日前に友人から連絡をもらい、新聞に掲載されていた連絡先に参加の申し込みをしたところ、担当者からは「参加は自由です。その代わり交通費やAllowance(手当て)がでません。」とのこと。先日ザンビアの栄養学会がUS$200だったように、日本でも学会というといくらかの参加費が掛かる。それが参加費“無料”というのだから、驚きだ!ましてや上述した費用がでないのは私としたら当たり前といいたい。しかし、これがマラウイ人の感覚なのである。

話がやや逸れてしまうが、マラウイでは講習会や研修会を開催する側が、Allowanceといういくらかの日当のような手当てや食事を用意する習慣がある。この習慣の導入はマラウイ政府によるものと思われ、政府は講習会等の名目でドナーなどから多くの予算を確保する。この国は公務員の基本給を低く設定して、能力向上等の目的で開催される会合に参加することで、低い給料を補わせているようにも思われる。そのため、能力向上が目的ではなく、給料を増やす目的で参加している者が多い現状があり、これが、人材育成を目的として活動している多くの日本人の悩みの種となっているのである。

この学会も例外ではない。Hotelの会場を貸しきり、パンフレットや文具品、1日2回のtea Break や豪勢なLunchが全て無料で提供され、こんなところで税金が思いっきり使われている現状を目の当たりにし、本題に入る前に思わず愚痴ってしまった。。。

最後にフォローさせてもらうと、この学会に関して言えば、税金の使い方が問題なのであって、学会の内容自体は満足のいくものであった。ということで、本題もみてね。

2009年7月2日木曜日

寒い朝のホッと一息○o 。(^。^)

首都リロングェも、大分朝晩の冷え込みが辛くなってきました。といっても日本の寒さと比べてしまうと申し訳ない程度ですが、、、それでもきちんと閉まることのない窓からの隙間風はちょっと堪えます。

そして最近、我が家で定番となった朝食時の飲み物は、ホットチャイです。香辛料をたっぷり効かせたチャイは身体の中から温めてくれそうで、夫のお気に入りです♪暑い時期にはこれを冷たくして飲んでいたので、日本の皆さんには今の時期、冷たいほうがお勧めでしょうか。生姜をたっぷり使うので、勝手に風邪予防をしていると思っています。

ということで、レシピです。

材料:生姜1片(皮ごと潰す)、グローブ4~5個、カルダモン4~5個(こちらも皮ごと潰す)、シナモン(適宜)、粒胡椒4~5個、紅茶スプーン山盛り3杯、砂糖スプーン山盛り1~2杯、牛乳500cc、水500cc
(と書いておきながらいつも、材料は適当です)

作り方:
1. 鍋に水と香辛料を加えて5分ほど沸騰させる。
2. 1に紅茶と砂糖を加えて続けて5分ほど煮る。
3. 2に牛乳を加えて、沸騰直前に火を止め、漉す。