2009年7月12日日曜日

日本人がプロデュースするNew屋台 in Mzimba

ムジンバの友人らが以前から企画していた“ムジンバに名産を作ろう!”という計画に、私も首都から飛び入り参加した。この企画の背景には、マラウイではどこにいっても屋台ではフライドポテトや肉が売られ、それも何件も同じ店が連なっていることや、ムジンバに名産がないことなどがある。そして今回の目的は、ムジンバで名産になるような新しい商品を考案し、しかもそれがマラウイ人に受け入れてもらえるかを実際に販売することで市場調査をしてしまおう。というものであった。

私がムジンバに到着した日の夜、今回実行する6人(1歳の赤ちゃん1人含む)で話し合いをし、以下の商品を販売することに決めた。
1. Nyama ya soya(おからを使った揚げスナックで“大豆の肉”という意味)
2. キャラメルポップコーン
3. ピリピリグランドナッツ(唐辛子味の落花生)
4. キャロット“マンダシ”(マラウイの揚げドーナッツ)
5. お好み焼き
6. 干し芋
7. 豆乳ミルクティー

私が提案したものは、4番である。グアテマラにいたときに人参を卸したものと人参の葉を刻んだものを加えたビタミンAの豊富な蒸しパンを作り、好評だったことと、以前友人が人参入りドーナツを食べさせてもらい美味しかったことからカラフルに仕上がるマンダシは受け入れられるだろうと考えた。値段は1つMK20(約15円)で、現在売られているシンプルなものと同じ大きさで価格を倍に設定した。

前日は、事前に袋詰めまでできるキャラメルポップコーンや唐辛子落花生を作ったり、大豆を煮出して豆乳を作ったり、マンダシの試作を作ったりと風呂にも入らず、夜の1時まで作業を行っていた(風呂に入らなかったのは、ただ昼の断水の影響で水道から泥水しか出ず、貯め水は作業用に回していたからである)。

当日は、バス発着所入り口にあるレンタルした屋台の前に9時集合!日本人が普段雇っているマラウイ人ふたりにも協力を仰ぎ、みなそれぞれの作業に取り掛かった。私も集合したと同時に着いた長距離バスの窓に向かって、ポップコーンと落花生の販売を開始した。半分は「アズング(外国人:主に白人)が何かやってるぞ」という興味本位で買ってくれたが、食べた後に感想を聞くと、甘いポップコーンが受け入れられない人も中にはいたが、大概の人が「美味しい」と評価してくれた。ちなみにポップコーンも通常売られている味なしのものと同じ量で2倍の価格(MK20)に設定した。

最終的に、一番好評だったものは、お好み焼き(塩味)である。なんと70枚以上も売れた。ボリュームがあり価格はフライドポテトと同じMK50だったので、いつもランチにフライドポテトを買う人が試したようであった。そして一番利益の出たものがNyama ya soya、しかしそれを作る過程でできる豆乳を使ったミルクティーが売れなかったので、豆乳を使った売れる商品が考案されれば、無駄なく利益の高いセットができあがることがわかった。

私の考案したマンダシは揚げるそばから売れていったものの、利益はまさかの“マイナス”。売れる大きさにすると数が取れず、途中で「やばい(*_*;」とレシピを変更した。合計3種類のマンダシを販売し、2種類目、3種類目と改善するにつれ、利益が上がり、ほっと一安心(-。-)。改善策は協力者のマラウイ人に教えてもらい、ベーキングパウダーをドライイーストに変えることで、発酵により体積を増やし、水の量も増やしてとろとろにし、手で形を作るのではなく、お玉で油の中に流しいれた。

この日の収益は一人当たりMK500。もし私たちが外国人でなかったら、売り上げは半分のMK250くらいであったと思われる。ちなみに政府の1日の最低賃金はMK200。商売の難しさを学んだと同時に、売れる商品をプロデュースすることへの手ごたえも得ることができ、とても面白い体験であった。

尚、得た収益は、今回の日本人の一人が活動するNGOでの活動資金として寄付した。

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