2009年7月10日金曜日

糖尿病講座in Mzimba

現在、多くの途上国が抱える健康・医療問題のひとつとして、感染症(マラリヤ・HIV等)や非感染症(栄養失調症等)が克服されぬうちに、慢性非感染症(糖尿病等)が急増していることが挙げられている(WHO:1992)。そしてここマラウイもどうやら例外ではないらしい。

今日は、ムジンバ市立病院でおこなわれた糖尿病講座に参加させてもらった。私の生活圏内には糖尿病を抱えているマラウイ人の知り合いはいないのだが、30名ほどの参加者に会い、やっぱりいるところにはいるんだなといった感想である。患者さんは採血による臨床検査を終えた後、講習会用の部屋を訪れる。そこで私は、身体測定とBMI(Body Mass Index)の測定をお手伝いさせてもらったが、BMI30以上の患者さんの多いこと。

採血のために朝食を抜かしている患者さんたちは、空腹で最後の人を待ちたくないらしく「早くはじめてくれ!」とブーイング。ある程度の人が集まったところで、私の友人らは糖尿病講座をはじめた。内容は、栄養士さんが食事を摂ることによる血糖値の変動システムについて説明し、作業療法士さんがインシュリンの効果を上げる運動についての説明をしていた。

一番患者さんの反応が多かったものは、隠れた砂糖の摂取に対する注意事項である。マラウイ人はコーラや砂糖がたっぷり入った紅茶、またはクッキーや揚げドーナツなどが大好きである。しかし糖尿病患者である彼らには、これらの大量摂取は問題となる。しかし、止められない彼らはすごい勢いであれならどうだ、これならどうだといった具合にどこまで自分が摂取できるのか、栄養士さんに質問攻めであった。参加者がこんなに積極的になる講習会は珍しいかもしれない。私は、食べることに対してだと、皆こんなに一生懸命になれるんだなと、変に感心してしまった(^_^;)

そして講習会の最後には、栄養士さんが用意した食事が提供される。主食は秤を使って適正量が配られる。本日のメニューは、ウガリシマ(搗精されていないとうもころしのシマ:米でいう玄米)、牛肉と豆の炒め煮、サラダ(通常マラウイ人は食さない)とどれも食物繊維が豊富で空腹である患者さんの急激な血糖値の上昇を抑え、満腹感が得られる内容であった(写真はあまったのを私がランチとしていただいたので、サラダが少なくなっている)。ちなみに提供された飲み物は“水”、重要である!

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